2006年10月20日

清光館哀史

10月18日のつづき)
数年前に東北を旅行したとき、小子内(おこない:岩手県)へ行ったことがある。

行ったと言っても、そこを目指して行ったわけではなく、車で国道を走りながら地図を見ていたら「小子内」の地名があったので、ちょっと寄ってみたくなっただけで、結果からいうと、道がわからず「小子内の浜」にはたどりつくことができなかった。

運悪くその時は、車から一歩出たらずぶ濡れになるくらいのどしゃぶりで、同行者の「何か面白いものでもあるというのか?こんなに雨の中わざわざ行く必要があるのか?さっさと先に進もうや」っていうムードの中、無理言って寄ってもらって、小さな漁村の細い道をぐるぐる迷っているうちに、「もういいや」という気になってあきらめてしまった。

まあたどり着けたところで、清光館が見られるわけでもないのだし、あの雨では、浜を散策することもできなかっただろうけれど、せっかく近くまで行ったのに、ちょっと残念だった。

「小子内」で検索したら、こんな文章をみつけた。

―――まさか昔のままの小子内であるとは思っていなかったが、「浜の月夜」 の情景を少しは偲(しの)ぶことが出来るのではないかと私は期待していた。そしてそこを訪ねるような物好きは私のほかにはいないだろうと思っていた。しかしその両方とも見事に外れたのである。(中略)今日この頃も、柳田國男先生 の足跡と浜を慕って、数多くの旅行者が「清光館」跡を訪ねて参ります」 と書いてあるではないか。物好きは私だけではなかったのだ。―――「消えた小子内の浜」(高橋正幸氏「ちょっと長めのエッセイの森」より)

ふうん、結構行く人がいるんだ。私もなんとなく、そんな物好きは自分だけかと思っていた(笑)

いつか機会があれば、また行ってみたい。

柳田國男「浜の月夜」「清光館哀史」全文
posted by HANA at 11:22| 旧FC2ブログ