2006年06月12日

手放す勇気

gyoen.jpg梅雨前、夏のように陽射のつよいある日、新宿御苑に入った。

のんびり読書でも思っていたのだが、平日というのに思いのほかにぎやか。
スケッチをする中学生があちこちでたむろし、芝生の広場では大量の幼稚園児がかけまわっている。騒がしい場所を避けて、なおかつ直射日光があたらない木陰のベンチを探す。ところが、よさそうな場所はすでに先客があって座れない。

日陰の場所に空いているベンチを発見。「みーつけた!」とばかりイスとりゲームのように、あわてて座る。前は大きな木と芝生が広がっていて、道の先は行き止まりなので人通りも少なく静か。本を開く。

うーん快適、、、と思ったのもつかのま、なんだか居心地が悪くなってきた。木陰すぎて、頭の上に降りかかっている木がちょっと鬱陶しく感じる。虫でも落ちてくるんじゃないか、と思ったら、もう気が気でなくなって落ち着かなくなった。

せっかくいい場所にベンチを確保したのに。
ここを離れて先に行っても、これよりベストな場所があるだろうか?
もっと中心地へ行くと、子供たちがうるさそうだし。
空いているベンチは直射日光がガンガン。
あー、でも、なんかやだな。どうしようかな。

ちっとも読書に身が入らない。

思い切ってそのベンチを離れ、また歩き出した。

新宿御苑の敷地はやたらと広い。
森のようなゾーン、日本庭園、イギリス式庭園・・・。
ぐるっとひとめぐりして、結局、フランス式庭園のプラタナス並木の下に落ち着く。

風通しがよくて気持ち良く、快適。ベンチもたくさん空いていた。
なんだ、最初のところより、ずっといいじゃない。

もし「もう空いてるベンチがなかったら困る」って、最初の場所にしがみついてたら、こんなに気持ちよい場所を知らないで、じめじめした暗いところにいた。

広い広い公園の中のはじっこの、うーーーんと片隅のところだけ見て、そこにしがみついてたなんて、ばかみたい!

・・・今の私にとって、象徴的な出来事だった。

今いる場所が「そこそこ快適」だったら、手放すのは惜しい。

でも「そこそこ」っていうのが曲者。

「そこそこ」の快適さを手放す勇気がないばかりに、もっといい場所があることも知らずにいるなんて、なんだかもったいない。

井の中の蛙 大海を知らず、だ。

手放した結果、「もっといいもの」は見つけられず、両方を失うリスクはある。
でも、失敗したとしても、何もしないで井戸の中でじっとしてウジウジしているよりは、ダメモトでざぶんと大海に飛び込んでみる方が、キモチイイかも。

二兎を追って三兎を得たい私には、むつかしいことなのだが(笑)

身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ (うーん、ことわざって、深い・・・・)

posted by HANA at 16:52 | TrackBack(0) | マインド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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